1. |
主人公補正
03:16
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「目指すはブルー・オーシャン」
その割に窮屈そうじゃん
自意識の高さゆえに病む
「今日のおれは一味違う」
ルーティーン・モノローグ
それで満足と言い張るのは
外から見てるとキツい
今更ダダに逃げこみゃ早晩ハローワーク
「それもそれ」本当に必要?
我思うゆえに我奪われる時代
だったら主人公補正でイージーモード
どうせ言いたいことは幾つもないし
その方が良い物書けるよ
金を持つゆえに払わされる時代
だったら主人公補正でオープンソース
無駄な消耗に意味は一つもないし
その方が長生きできるよ
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2. |
ウェザー・リポート
03:45
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おれはもう待ってるんだ
19時27分のあれだ
おかげでスポーツ・ニュースにだって
それなりに興味を持った
平日の夜に現れたきみは
おれたちを照らす女神だ
平凡に終わった一日だって
意味が与えられるんだ
きみが伝えてくれるから
笑顔で傘だって差せるんだ
たとえ嵐が来たって
きみがいれば怖くないさ
そう、言わずもがな
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あまつさえフィールはハイになって
ポリティカルは嫌々…
もう、何て言うかな
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憂鬱さえ最後は躁になって
クリティカルな明日へ向かってく
きみが伝えてくれるなら
天気なんて何でもいいんだ
でももしきみに会えるなら
晴れるに越したことないね
…晴れるかな?
そう、言わずもがな
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あまつさえフィールはハイになって
ポリティカルは嫌々…
もう、何て言うかな
I must pay a licence fee
for Ms. weather report
雨も嵐も関係ないさ
クリティカルな明日へ向かってく
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3. |
アンダーリム
04:30
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きみを好きになって2度目の春が来る
とりとめのない思いを吐き出すには
歳を取りすぎた
昔よりマシな恋にはしたいけど
そんな簡単にそれができるのなら
苦労しないよな
適当な言葉だけじゃ
きみを傷付けてしまう
歯切れの悪い言い訳並べて
今日もまたダメだ
きみのその痛みはぼくの声じゃ消せないもの?
誰かよりはずっと知ってるのに
結局は無力か
だけど
似合いもしないアンダーリムのきみが笑う
それで少しどうでもよくなった
空を見上げた
雨が降れば傘を 冷えれば左手を
前よりはずっと気を遣えるけれど
それが優しさなの?
「良い所も全部 嫌な所も全部含めてきみだから好きだ」
とか言えれば
格好はつくけど
正直な言葉だけが
きみを幸せにできる
ぼくは決めたよ 言い訳はしない
あるがままぼくだ
きみのその痛みをぼくの声で消してみせる
口にしたらやっぱ恥ずかしいな
でもそれが全てだ
そして
似合いもしないアンダーリムのきみが笑う
それだけでどうでもよくなった
ほんとどうでもよくなった
きみでよかった
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4. |
Catherine
03:40
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苛性ソーダを積み上げた
淡い速度のレーン
滑り始めたアウターソール
狭い国道の上
また
お決まりの古い手順を辿って
かき消された永遠も
わたしだけは別と思っていた
穢れなきあわれなケイスリン
もうだってあなたしそうになって
わたしの言葉もうどこにもないや
育った街の匂いだって
気に留めたこともないまま
意味もなくただ問いかけた
果てた直後のゲーム
酸味の足りないホーセズネック
いまは覚悟の上
だれも同じだって
それが真実だって
もうわかっていたでしょう
「何を」じゃなくって「誰が」なんだって
それは当たり前のことでしょう
ただ
置き去りのクライテリアをなぞって
らしく見えた唯一を
わたしだけのものと思っていた
救いなきみじめなケイスリン
もうだってあなたしようとしたって
わたしのこころはじめからないや
そうだった、何が欲しいかなんて
いまさら
もう
もうだってあなたしそうになって
わたしの言葉もうどこにもないや
育った街の匂いだって
気に留めることはもうできない
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5. |
時雨
04:25
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海の青を宿したその目に映る世界は
君の願った通りだろうか
ただ虚しい諍いに身を窶しては
過ぎてそれを悔いる日々でも
その肌もその香りも
すべて記憶にとどめていたいんだ
君がその日を迎えたこの海を
また悲しみの色で染めぬように
この雨はいつかの鎮魂歌
ならば傘は差さずにおこう
「いつか止むさ」と下げた髪を撫でる
その仕草に僕は息をつく
潮騒の音 振り返れば君がいる
あの夢は夢に終わる
僕は果たしてここを守れるだろうか
君の目を見れば
それも叶う気がした
この雨はいつかの鎮魂歌
ならば傘は差さずにおこう
「いつか止むさ」と下げた髪を撫でる
その仕草に僕は息をつく
君の名をあずけたこの雨に
あと少し濡れてみようか
「いつか止むさ」と少しいたずらに笑う
その仕草に僕は息をつく
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6. |
1/32
04:53
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いつかの願いを信じて
鈍色の空は
微かな赤に染まる
もう幾度となく来た道を駆ける
冬枯れの草に
冷めた鉄は音を立てる
それぞれの意思は
それぞれを賭ける
やがて来ることはわかっていた
その意味を受け止めて
立ち止まる暇などない
寂しさを超える
今更になって知った自分の位置は
この掌をすり抜けていく
いまこの場所を去る32分の1が
確かにあったことさえも
誰もがそれを忘れるのだろう
そして次を待ち焦がれるだろう
いつかの願いを掲げて
あの日手に入れた轟音は
誰かのものになるだろう
あの日受け入れた雨は雪に変わる
夢を背負うにはもう重すぎる身を
造られた草原に委ねる
それが来たことはわかっている
その意味も受け止めた
残すべきものなどない
寂しさも
正しさも
今更になって知った無数の意思が
枯れた景色を塗り替えていく
いまこの場所を去る32分の1が
確かにあったことだけを
誰もがそれを忘れないだろう
そして次が伝えるのだろう
いつかの未来は満ちた
新たな願いを信じて
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